留学生支援事業
令和6年度 事業内容
熊本県内での留学生の受入体制の強化及び留学生数の増加に向けた誘致戦略の検討を目的として、熊本県及び熊本市の支援を受け、総合的な留学生支援を行った。
○留学生のためのワンストップ窓口業務
概要:
大学コンソーシアム熊本の加盟大学等に在籍する留学生などを中心に、熊本市国際交流会館および大学コンソーシアム熊本事務局に「留学生ワンストップ窓口」を設置している。留学生からの主な相談は、賃貸住宅や公営住宅への入居、行政から届いた書類の書き方、日本語の勉強や生活に関することなどの相談があった。行政や他機関からは留学生向けの事業やイベントの周知依頼や、企業からの求人や留学生に関係する依頼に関して相談を受けた。
○ソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)等を活用した留学生ネットワークの運営
ソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)等を活用した留学生ネットワークの運営
留学生に有用な情報を提供するために、多言語ホームページを運営した。また、SNSを活用し、Facebookページ「Consortium Kumamoto」およびInstagram 「kumamoto_conso」での情報発信を行った。FacebookやInstagramの機能を利用し、主に英語と日本語で留学生の生活に役立つ地域の情報や、防災に関する多言語情報などを発信した。大学コンソーシアム熊本のイベントや留学生アンケートの周知のためのツールとしても活用した。
(A)大学コンソーシアム熊本 多言語ホームページ、留学生向け日本語版ページ
大学コンソーシアム熊本の留学生向けのホームページを作成した。コンソの加盟機関の紹介、コンソの活動、留学生支援事業の紹介を行った。各大学に所属する留学生からの留学体験談については、新たな留学生の留学体験談を掲載した。留学生支援事業で行っているイベントを掲載するページ、ショートムービーコンテストのページも作成し、熊本での留学生活をより身近に感じてもらえるページとなった。留学生が進学先を探すときに、参考としてもらえる『学術分野マップ』を掲載している。英語、中国語、韓国語版のページを運用し、多言語の防災情報や熊本の外国人相談窓口に関するリンクを設置し、留学生たちに紹介した。
(B)Facebook
「Consortium Kumamoto」ページを主に英語での情報発信を行うことを目的として運営した。コンソや他機関の留学生向けのイベントや企画、県や市からのお知らせなどを掲載した。コンソホームページ「大学コンソーシアム熊本」の記事を掲載し、留学生に周知を行った。留学生からの相談や連絡のメッセージも寄せられ、ワンストップ窓口の相談ツールとしても機能した。
(C)Instagram
学生は、フェイスブックに加え、インスタグラムの利用者も多いと考えられるため、イベント案内、大学紹介などの記事を投稿した。メインの写真と短文の投稿、ストーリーを使って直接ホームページのリンクを案内することができるため、忙しい学生にも、気軽にアクセスできるというメリットがある。留学生がイベントに参加するきっかけとして、地域の情報はインスタグラムでチェックしているという学生が多い。(A)フェイスブックと合わせて使うことで、より多くの学生への周知ができた。
(D)LINE
1対1の連絡ツールとして、イベントの周知や防災情報などはLINEを使って周知した。留学生アンケートの周知を行うなど、一定数の留学生に素早く情報を届けることができた。学生からの就職に関する相談や、問い合わせに対する回答もLINEで行った。
○留学生アンケートの実施報告
○大学コンソーシアム主催事業
(A)留学生ウェルカムパーティー
実施日:令和6年6月19日(日)
実施場所:熊本大学工学部百周年記念館
参加者:111名(留学生51名、日本人学生45名、教職員その他15名)
留学生と日本人学生の交流のため、ウェルカムパーティーを実施した。事前に学生サポーターを募り、受付、会場誘導、記録(カメラ)、音響、ゲーム担当に分かれ、計21名が活動を行った。部会長の歓迎の挨拶の後、5名の留学生が新入生挨拶を行った。その後、熊本市国際交流振興事業団から実施事業の紹介、熊本県警からは日本の交通ルールの遵守についての講話を行った。九州ルーテル学院大学のフリーミュージック部の日本人学生がバンド演奏を行い、会場を盛り上げた。余興として、崇城大学の日本人学生によるギター弾き語りとマレーシアの留学生による民族舞踊が披露された。交流の時間は、受付時に配ったグループ分けの札ごとにグループに分かれて、風船を回し、音楽が止まった時に風船を持っている人が自己紹介を行う、という簡単なゲームを行った。くまモンも登場し、会場も盛り上がったところで、記念撮影を行った。留学生と日本人学生、それぞれ参加者同士の交流を楽しんでいた。
(B)第47回火の国まつり「おてもやん総おどり」
実施日:令和6年8月3日(土)
実施場所:熊本市役所周辺
主催:火の国まつり運営委員会・熊本市
参加者:46名(留学生15名、日本人学生4名、教職員等27名)
参加した学生たちは、練習の成果を発揮して元気よく踊り、熊本の夏祭りに参加できたことをとても喜んでいた。3人留学生が連代表として列の先頭を努めた。たいへんな暑さだったが、みんなで一体となって盛り上がり、熊本の思い出として楽しんでいた。祭りへの参加を通して熊本の文化を学び、学生同士の絆を深めることができた。
(C)スタディツアー in 小国
実 施 日:令和6年9月17日(火)
参 加 者:22名(留学生18名、日本人学生4名)
今年発行の新千円札の肖像に選ばれた、細菌学者であり、『近代日本医学の父』として知られる北里柴三郎について学ぶため、阿蘇郡小国町へ日帰りバスツアーを行った。北里柴三郎記念館では、北里柴三郎のひ孫にあたる北里英郎館長による「とっておきガイド」を堪能した。館長の流暢な英語によるガイドと、気さくな人柄で、終始和やかな雰囲気の中、北里柴三郎について学ぶことができた。小国町でそばの昼食を味わったのち、鍋ケ滝へ向かった。溶岩がつくる山の段差から、カーテンのように幅広く水が流れ落ちるさまを見学し、滝の裏側から滝を見るという貴重な体験をすることができた。
(D)留学生のための防災講座
実 施 日:令和6年10月6日(日)
参 加 者:22名(熊本大学11名、崇城大学7名、熊本高等専門学校4名)
留学生に防災の知識を学び、日頃の防災意識を高めてもらうため、防災講座を実施した。熊本市広域防災センターの視聴覚室に集合し、熊本地震などの日本でおきた災害についてのビデオを鑑賞した。担当者の案内で、地震の震度1~7の揺れの体験、風速20 m/sの体験、火災の煙体験などを行った。熊本大学 大学教育統括管理運営機構 特任助教 アンドリュー ミッチェル先生にご参加いただき、講座全体の英語通訳と、ご自身が当時、留学生として経験した熊本地震についての解説をしていただいた。
(E)通潤橋スタディツアー
実 施 日:令和6年11月24日(日)
参 加 者:36名(留学生22名、日本人学生14名)
昨年、国宝に指定された「通潤橋」について学ぶため、上益城郡山都町に日帰りバスツアーを行った。往路は益城町総合運動公園に立ち寄り、漫画『ONE PIECE』のサンジ像を見学した。通潤橋史料館では、日本語と英語の説明を希望するグループに分かれて、見学を行った。担当者の案内で、通潤橋の歴史と水を運ぶ仕組みについて学ぶことができた。昼食の後、通潤橋の放水を見学し、近くの吊橋から五老ヶ滝を鑑賞した。道の駅通潤橋では地元のお酒や特産品などを購入し、各自でソフトクリームや軽食を買う学生もいた。休憩のあと、御船町に移動し、漫画『ONE PIECE』のブルック像と御船町恐竜博物館を見学した。迫力のある展示物を見学し、学生同士で展示について話しながら、館内を巡った。
(F)留学生のための就活準備講座
実 施 日:令和5年12月14日(土)
参 加 者: 留学生9名
日本での就職活動の流れ、自己分析、企業分析の進め方について講義が行われた。日本の就職活動のスケジュールやインターンシップについての説明があり、留学生のそれぞれの状況や悩みに応じたアドバイスを受けた。自己分析では、それぞれシートを用いて作業を行った。企業研究については、実際に企業を検索し、就活サイトの見方、企業の比較の仕方などの指導を行った。自分が大事だと思うポイントや勤務地など、調べておくべきポイントについて、説明があった。留学生からの質問も多く、質問を受けた講師がひとつずつ丁寧に答えていた。
(G)留学生ショートムービーコンテスト(中止)
参加対象者:大学コンソーシアム熊本加盟機関に所属する留学生、熊本県内の日本語学校に在籍している
留学生(日本語科・専攻科)の個人、もしくはグループ
エントリー数:2グループ
応募作品:1作品
熊本に留学している留学生に自身の留学生活や熊本での生活を紹介する短い動画を作成してもらい、コンテスト形式で募集を行ったが、エントリー2件、作品提出が1件となったため、このコンテストは中止とした。
○他機関主催事業への協力
(A)コラボカフェ(全5回)
主催:熊本市国際交流振興事業団
後援:大学コンソーシアム熊本
実施場所:熊本市国際交流会館
第1回 「ナイジェリア」
実施日:令和6年4月20日(土)
参加者:10名
第2回 「スリランカ」
実施日:令和6年6月22日(土)
参加者:16名
第3回 「フランス」
実施日:令和6年7月20日(土)
参加者:20名
第4回 「パキスタン」
実施日:令和6年10月26日(土)
参加者:20名
第5回 「ブラジル」
実施日:令和6年2月8日(土)予定
参加者:
(B)人吉・球磨の焼酎蔵めぐり
実 施 日:令和6年12月15日(日)
参 加 者:留学生23名
熊本国税局主催の熊本県内の大学に通う外国人留学生等を対象とした、「人吉・球磨の焼酎蔵めぐり」の日帰りバスツアーに参加した。人吉市では2つの酒蔵と、青井阿蘇神社の見学を行った。焼酎の歴史、製造過程を熱心に学び、焼酎独特の味を楽しみながら、会話も弾み、留学生同士交流を深めていた。留学生が球磨焼酎に親しみを持ち、熊本の焼酎に関する知識を深めてもらうことができた。
○外国人留学生のための進学相談会(福岡会場)出展
留学生のための大学進学相談会の案内を兼ねて、福岡で実施された民間企業主催の進学相談会に参加した。日本語学校の留学生と教員が参加し、希望する学校のブースで情報収集や相談を行っていた。大学コンソーシアム熊本ブースを入り口に設け、各日本語学校の教員に現在の状況や留学生の進学状況について話を伺った。日本語学校の学生からの質問に答え、受験を希望する大学について、入試に関する説明を行った。留学生向けのリーフレット等を配布し、各大学の特色や熊本での生活環境の良さを紹介した。
実施日:令和6年9月11日(水)
実施会場:アクロス福岡
主 催:㈱さんぽう
参加機関:
(留学生参加)崇城大学1名(ネパール)、東海大学1名(中国)
(職員参加)熊本学園大学1名、東海大学1名、コンソ事務局2名
(資料参加)九州ルーテル学院大学、熊本学園大学、熊本県立技術短期大学校、熊本県立大学、熊本大学、尚絅大学・尚絅大学短期大学部、崇城大学、東海大学、平成音楽大学
(自校ブース出展)熊本県立技術短期大学校、崇城大学